サイフォンで淹れたコーヒーを体験したことはありますか?
まだ一般的ではないかもしれませんが、サイフォンで淹れると独特の美味しさが得られます。ここではサイフォンを使ったコーヒーの魅力と基本的な抽出方法を紹介します。
サイフォンによるコーヒー抽出の原理
サイフォンは蒸気圧の力を利用してコーヒーを抽出する装置です。水が沸騰すると上の容器に移動し、コーヒー粉と混ざり合います。火を消すと、抽出したコーヒーが再び下の容器へと戻ります。この器具は、コーノやハリオなど日本のメーカーから購入できます。
サイフォンを使ったコーヒーの淹れ方
サイフォンでコーヒーを淹れるには以下の材料と手順が必要です:
- コーヒー粉:10g(1杯分)
- 使用する水の量:約120ml
- 抽出後のコーヒー量:約100ml
最初にアルコールランプに燃料を入れ、布フィルターをセットします(紙フィルターに変更も可能)。その後、フィルターを下のフラスコに固定し、コーヒー粉を中挽きで用意します。
1杯分で10g、2杯作る場合は20gを用意します。
下のフラスコには電気ケトルで沸かしたお湯を入れると、沸騰までの時間が短縮されます。お湯が沸騰したら、上の容器をしっかりと差し込み、沸騰した状態で上にお湯を移します。これにより、お湯が適切に上がり、コーヒーの味が損なわれることを防ぎます。
お湯が上がった後は、軽くかき混ぜてから約1分間加熱します。加熱が終わったらアルコールランプの火を消し、抽出されたコーヒーが下の容器に戻るのを待ちます。抽出が完了したら、上の容器を外してコーヒーをカップに注ぎます。
これで完成したサイフォンコーヒーを楽しんでみましょう。
サイフォンでのコーヒー抽出の魅力
香りが素晴らしく、味わいもクリアで豊かですね。
サイフォンを使ったコーヒーの特徴
- 香りが格段に良くなる
- 高温で抽出するため、苦味が強まり味が濃くなる傾向に
- 操作が比較的シンプルで、一定の品質のコーヒーを作りやすい
- 味が均一でフラットになることが特徴
サイフォンはペーパードリップと比べて香りが強く、苦味と濃度が増します。測定した濃度は1.35%と高め。高温での抽出は、使用するコーヒー豆の品質が味に大きく影響し、低品質の豆では不快な味が目立つことがあります。
また、味が濃い一方で、一面的な味わいになりがちです。沸騰したお湯での抽出は、味に平面的な印象を与えることもあります。
サイフォン抽出のコツ
高温のお湯の利用
アルコールランプだけでは水を沸騰させるのに時間がかかるため、電気ケトルで予め沸かしたお湯を使用すると抽出時間を短縮できます。これにより、サイフォンをコーヒー抽出専用に効率的に使うことができます。
火の消し方
サイフォンの使用に慣れていないと、抽出時間が長くなりがちです。
アルコールランプの火を早く消すのが難しい場合は、ランプを取り外してすぐに火を止めることができます。
通常は1分間の抽出が推奨されますが、軽やかな味を好む場合は40秒でも充分です。長時間の加熱を避けることで、より爽やかな味を楽しめます。
水の調整で味を整える
コーヒーが少し濃いと感じた場合、追加でお湯を足して薄めることができます。特に、電気ケトルで沸かしたお湯は、味の微調整に役立ちます。
冷めてからの味わいが鍵
サイフォンで抽出したコーヒーは非常に高温なため、すぐに飲むと味が感じにくくなることがあります。
人間の味覚は極端に高い温度では感じにくいため、コーヒーが適度に冷めるまで待つと、より深い味わいが楽しめます。冬場の温かいコーヒーは特にその魅力が増します。
サイフォンコーヒーの総括
サイフォンで抽出するコーヒーは、香り豊かで味わいがクリアなのが特徴です。
慣れていないと過抽出になりやすく、すぐには飲めないほど熱い点に注意が必要ですが、お湯の使用方法を工夫すれば、抽出時間の短縮と味の調整が可能です。
休日にゆったりと特別な一杯を楽しむには最適で、面倒に感じることもありますが、その味は努力に値します。時には、予想外のおいしさに出会えることもあり、味覚が成熟していく感覚を楽しむことができます。
冬のサイフォンは特に格別で、季節を感じながらコーヒーを楽しむことは大人の楽しみの一つです。
手間ひまかけた冬の寒さが、コーヒーのおいしさをより一層引き立てますね。
ご覧いただきありがとうございます。素晴らしい休日をお過ごしください。