「モカ」という言葉はコーヒー愛好家の間で頻繁に耳にしますが、この言葉にはいくつかの異なる意味があることをご存知ですか?調査を進めると、モカにはコーヒーの歴史に根差したとても多彩な背景があることが明らかになりました。
モカのさまざまな意味
「モカ」と一口に言っても、文脈によって意味がいろいろと変わります。
カフェモカ
みなさんがよくカフェで注文する「カフェモカ」は、エスプレッソにチョコレートシロップとミルクを加え、ホイップクリームをトッピングした人気のコーヒードリンクです。スターバックスなどの多くのカフェでよく見かけることができます。
モカコーヒー
イタリアにおける「モカコーヒー」とは、マキネッタ(エスプレッソメーカーの一種)を使って淹れるコーヒーのことを指します。
コーヒー豆のモカ
コーヒー豆のカテゴリーでは、「モカ」とは主にイエメンやエチオピアの豆を指し、これらを含むモカブレンドが存在します。また、これらの地域で栽培される在来種の豆はしばしば「モカ種」とも呼ばれます。
産地別モカ
イエメンやエチオピアから来るコーヒー豆は、単に「モカ」とも呼ばれますが、より具体的には「モカマタリ」や「モカハラー」「モカシダモ」など、栽培された地区にちなんだ名前が付けられることがあります。これらの名前はそれぞれの地区の独特な風味を反映しています。
モカ:名前の起源はイエメンの港町
「モカ」という名前は、イエメンのモカ港が起源です。エチオピアがコーヒー発祥の地とされる中、15世紀にはイエメンのモカ港からコーヒーが世界へ輸出され始め、これが「モカ」の名前を世界に広めることになりました。この港から多くの船が出航し、モカという名前がコーヒーと密接に関連付けられるようになりました。ただし、現在のモカ港でコーヒーの取引は行われていません。
モカとコーヒーの歴史的結びつき
モカの名前はコーヒーの歴史と深く結びついています。「羊飼いカルディ説」と「僧侶オマール説」は、コーヒーの起源に関する有名な話です。特にオマール説では、イエメンのモカ近郊の山でコーヒーの実を発見し、その煮出しを飲んで疲労を癒した僧侶が、病気が流行する村を救ったとされています。これにより、モカはコーヒー文化の象徴的な発祥地とされています。
歌:コーヒールンバ
コーヒーの歌で有名なのが「コーヒールンバ」です。歌詞にでてくるお坊さんは「僧侶オマール説」で、イエメンのコーヒー「モカマタリ」も出てきますね。
こうした視点で聞くともっと楽しめそうです。
モカマタリ:イエメンの伝統豆
イエメン産のコーヒー豆、「モカマタリ」を先日、体験してみました。イエメンのコーヒーはその在来種の多様性と天日干しの精製法により、豆の大きさが不均一で見た目は粗末ですが、味わいは非常に個性的です。
モカマタリの焙煎と抽出
中煎りで焙煎したこの豆は、数日間の休息後にハリオV60を使用し「4:6メソッド」で丁寧に丁寧に抽出しました。
モカマタリの風味特性
抽出されたモカマタリコーヒーは、粉状態でアセロラを連想させる酸味が特徴です。新鮮に淹れた際の香りは非常に魅力的で、飲み口からも素晴らしいアロマが感じられます。味は果実味が際立ち、苦味は少なく、紅茶を思わせるような繊細で甘い後味が持続します。この洗練された風味は特に女性に好まれる傾向があります。私の妻もこのモカコーヒーを非常に気に入っています。
30カ国以上のコーヒーを試した中で、このモカマタリは私のお気に入りリストの上位に位置します。
読んでいただきありがとうございます。ブログを訪れてくださった皆さん、ありがとうございます。今日の夜にでも「コーヒー・ルンバ」のレコードを探してみる予定です。