アイスコーヒーを作る主な方法は三つあります。
- 急冷法
- 水出し法
- 冷蔵法
です。
一番よく見るのは「急冷法」で、この方法では氷を多用します。また、コーヒー粉を水に浸しておくだけの「水出し法」も手軽でおすすめですし、淹れたばかりのホットコーヒーを冷蔵庫で冷やすだけの「冷蔵法」も簡単です。これらの方法はそれぞれ異なる風味のアイスコーヒーを楽しむことができます。
特に初心者の方には、シンプルで取り組みやすい水出し法がおすすめです。この方法なら、コーヒー粉に対して水を10倍の量で加えるだけ。例えば1リットルのアイスコーヒーを作る場合、100gのコーヒー粉を使用します。この方法で作ったコーヒーは2〜3日間は保存が可能ですから、一度に大量に作っておくと便利です。
コーヒーメーカーがあれば、急冷法や冷蔵法を選ぶのも良いでしょう。
アイスコーヒーを作る際は、一般的に「濃いめ」に抽出すると、より美味しくなります。
コーヒーを飲み始めたころは、ホットコーヒーしか飲んでいませんでしたが、アイスコーヒーの魅力に気づいたので、その経験を活かして初心者向けにまとめてみました
どのコーヒー豆を使うか、どの方法を選ぶかは、楽しい選択の一部です
急冷法アイスコーヒー
急冷法はアイスコーヒーの中でも特にポピュラーな方法です。例えば、コンビニエンスストアで見かける氷の入ったカップにホットコーヒーを注ぐスタイルがそれです。自分で試してみると、予想以上に味が良く、冷たさと香りがしっかり感じられることに驚くはずです。
細挽きのコーヒーを濃く抽出し、大量の氷で素早く冷やすことがコツです
- 深煎りコーヒー豆20gを細挽きから中細挽きにする。
- 90℃以上のお湯で30秒蒸らした後、ゆっくりと100〜200mlを抽出。
- 抽出したコーヒーをたっぷりの氷が入ったグラスに注ぎ、すぐに冷やす。
エアロプレスでのアイスコーヒー
エアロプレスを使用したアイスコーヒー作りは、細挽きの豆でクリアで鋭い味わいを実現します。
- 中深煎りのコーヒー豆13gを細挽きにする。
- 紙フィルターを使う。
- 撹拌後50秒待ってから40秒かけてプレス。
- 90mlを抽出。
- 抽出したコーヒーを氷が入ったグラスに注ぎ、急冷する。
これらの方法を試して、自分にとって最も美味しいアイスコーヒーを見つけてください。
アイスコーヒーの作り方:ネルドリップ、カクテルシェーカー
ネルドリップで作るアイスコーヒー
ネルドリップで抽出したコーヒーを使用してアイスコーヒーを作る際は、濃いめに抽出したホットコーヒーを多くの氷が入ったグラスに注ぎます。急速に冷却することで、ネルドリップ特有のまろやかさが減少し、味が鋭くなる傾向にあります。
カクテルシェーカーを使用した泡立つアイスコーヒー
ホットコーヒーを氷入りのカクテルシェーカーで振ることで、すぐに冷却され、多くの泡が生成されます。この泡によって飲み口がまろやかになり、急冷される通常のアイスコーヒーとは異なり、飲む間に味が薄れることがありません。この方法は、苦みが強い急冷式に比べて、より飲みやすく、まろやかな味わいを提供します。
水出しコーヒーの基本
水出しコーヒーは、お湯を使わずに時間をかけてコーヒーを抽出する手法です。この方法では味が薄くなりがちなため、濃く抽出することが重要です。抽出後に味が強すぎる場合は、水で希釈して調整できます。最初から濃く抽出することで、後から薄めることは可能ですが、薄く抽出したものを後から濃くするのは困難です。
点滴水出し(透過法)
点滴水出しは、水を一滴ずつコーヒー粉に落としてゆっくりと抽出する方法です。2時間をかけて抽出すると、コクがあり、透明感のある味わいと豊かな香りが特徴のコーヒーが完成します。イワキウォータードリップサーバーなどを使用し、水の落ちる点を少し広げることで、さらに均一な抽出が可能です。オールマイティなコーヒー豆が特におすすめです。
水出しコーヒーの浸漬法
コーヒーを8時間以上水に浸すことで抽出する水出し方法は、高温での抽出による苦味や渋みが少なく、よりまろやかな味わいが得られます。ただし、ハリオ水出しコーヒーポットなど市販の製品を使用する場合は、通常よりも多めにコーヒー粉を使うことが推奨されます。
冷蔵式アイスコーヒー
従来のアイスコーヒーの作り方に新たな提案として、「冷蔵式アイスコーヒー」があります。この方法では、淹れたてのホットコーヒーをそのまま冷蔵庫で冷やすだけです。急冷式や水出し式のデメリットを克服し、氷を使わずに準備するため、味が薄まることがありません。ただし、やや濃いめに抽出するのがおすすめです。
これらの方法から自分に合ったアイスコーヒーの作り方を見つけ、さまざまな風味を楽しんでください。
アイスコーヒーに最適なコーヒー豆とその淹れ方
深煎り豆の利用が一般的
アイスコーヒーには一般に深煎り豆がよく使われます。これは、例えばセブンイレブンのような場所で提供されるコーヒーと同じです。温度が低くなると、味や香りが感じにくくなるため、アイスコーヒーでは「濃い味と強い香り」が求められます。シロップを加える場合にも、深煎り豆が最適です。
中煎りや浅煎り豆も選択可能
ただし、深煎りだけでなく、中煎りや浅煎りの豆を使ったアイスコーヒーもおすすめです。これらの豆からは独特の酸味が得られるため、ブラックで楽しむと新しい味わいを発見できるでしょう。
アイスコーヒーの起源について
アイスコーヒーが「日本発祥」とされることもありますが、その実際はもっと複雑です。確かに明治時代に「氷コーヒー」と記述された日本の文献が存在しますが、それ以前の1840年代にはフランス人がアルジェリアで熱いコーヒーを冷やして飲む習慣を見ていましたが、これは広がらなかったようです。また、1920年代のアメリカでは夏場にコーヒー消費を促すために冷たいコーヒーを推奨しても普及しませんでした。本格的に普及したのは、スターバックスが商品としてアイスコーヒーを展開し始めたからです。日本では独自のアイスコーヒーが発展し、国際的にも認知されるようになりましたが、日本が発祥と断言するのは難しい面があります。
アイスコーヒーの適切な作り方
アイスコーヒーを作る際には「濃いめに抽出する」ことが推奨されます。冷たい状態で飲むと温かい時に比べて味や香りが弱まるため、濃く抽出することでこれを補います。薄く抽出すると、味の不足が顕著になり、特に酸味が前面に出ることがあります。だからこそ、アイスコーヒーはしっかりと「濃く」抽出することが重要です。
アイスコーヒーは濃くないと、酸味が際立って飲みにくくなります
薄くて酸っぱいアイスコーヒーは、美味しさが損なわれがちです
アイスコーヒーを美味しくするには、適切な豆の選択と正しい抽出方法が重要です。家庭でも是非、試してみてください。